サイの学校

教育・教員のいろは

教師なら『幸せになる勇気』を一読しよう!

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お久しぶりです。
前回の続編になります...
『幸せになる勇気』もおもしろいです ♪

 

 

 

本日のテーマ

教師なら『幸せになる勇気』を一読しよう!

 

 

 

 

参考文献

岸見一郎,古賀史健『幸せになる勇気』

 

 

 

 

幸せになる勇気とは?

 

 

『幸せになる勇気』は,岸見一郎と古賀史健の共著による,

アドラー心理学」を解説した書籍です。

 

『嫌われる勇気』では,哲学者と若者の会話を通して,

アドラー心理学を分かりやすく解説されていました。

『幸せになる勇気』では,その会話から3年後の話で,

教師となった青年が,再び哲学者と議論します。

 

青年が教師になったということで,

日々の教師生活の問題をアドラー心理学の視点から

議論しているところが,興味深いです。

『嫌われる勇気』に負けないくらい学びがあります。

 

 

⇩ 嫌われる勇気? ⇩

 

www.sai-edcation-lib.com

 

 

 

 

アドラー心理学とは?

 

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アドラー心理学とは...

ルフレッド・アドラーが創立した心理学です。

アドラーは,フロイトユングに並ぶ,

3大巨頭の1人として,世界的に有名な人物です。

デール・カーネギーの『人を動かす』『道は開ける』や

ティーブン・コヴィーの『7つの習慣』といった名だたる著書に,

このアドラーの思想は見られます。

 

 

⇩7つの習慣?⇩

 

www.sai-edcation-lib.com

 

 

 

 

アドラー心理学 ✖ 教育

 

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ここでは,教師の悩みを3つ取り上げて,

アドラー心理学の視点から解決していきます。

 

 

教育の入口

 

アドラー心理学における教育の目標は「自立」です。

日本の教育の目的が,人格の完成を目指し,

国家や社会の形成者としての国民の育成であるため,

日本の教育の文脈でも同様に話ができそうですね。

 

⇩ 目的と目標の違い ⇩

 

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教育を「介入」ではなく,

「自立」に向けた援助であると考えた時に,

教育の入口は尊敬であると

アドラー心理学は述べています。

 

目上の人に対して子どもが行うものではなく,

教師が子どもたちに対して

尊敬の念を持つということです。

そして,たとえどんな問題児であっても

尊敬する必要があります。

 

では,尊敬とはそもそもなんでしょうか?

本書では,尊敬について

「人間のありのままに見て,

その人が唯一無二の存在であることを

知る能力のことである」と紹介しています。

目の前の子どもを,

変えようとも操作しようともせず,

ありのままのその人を見るということです。

 

この時,「他者の感心事」に

関心を寄せることが第1歩になります。

例えば,TikTokを見て楽しんでいる子どもに,

「こんなの見て何がオモシロいのかね~」と思いながら,

「遊んでないで○○しなさい」と叱るのではなく,

自分もTikTokをダウンロードしてみてください。

きっと,「だからやめられないのか!」

「だからハマるのか!」と色々な気づきがあるはずです。

特に,日本人は,知らないコトや特異なモノを拒否して,

叩きがちなので気をつけたいですね。

 

 

学級のカタチ

 

ここでは,学級の在り方について,

教師と生徒の関係について説明します。

 

学級は民主主義国家であるべきと,

アドラー心理学では述べています。

 

ここでは,子どもが国民であり,子どもが主権者です。

この民主主義国家では,教師は大統領や首相ではありません。

なぜなら,子どもたちの投票によって,

その職についたわけではないためです。

 

しかし,多くの教師は独裁者として,

学級に君臨しています。

そのため,学級の腐敗が起こると,

『幸せになる勇気』では指摘されています。

 

確かに,国家をイメージした時には,

独裁者よりも民主的な方が幸せそうだと,

無意識にも感じ取っていますが,

学級においては教師のワンマン経営が多いのは興味深いです。

 

 

叱る教育

 

叱るのか?ほめるのか?というのは

教育においてよく議論される話です。

 

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「ほめるべき」「しかるべき」と意見が様々で面白いですが,

アドラー心理学では賞罰教育を批判しています。

 

色々な理由が示されていますが,

1つに賞罰とは上の者が

下の者に対して行うものであるためです。

これは,学級のカタチにも通じる話ですね。

 

確かに社会的には,

教師が上で子どもが下という認識が

あるのかもしれません。

 

しかし,人間や生命の価値でいうとそこには,

上も下もないはずです。

 

つまり,対等な立場で「あいつはすごい!」とか

「あいつはおかしい!」とか言うのって変じゃない?

アドラー心理学は言っているわけです。

 

正直,教師よりも優れた能力を持つ子どもはいるし,

教師よりも素晴らしい人格の持ち主もいるでしょう。

逆に,まったくわけのわからない(と感じる)理由で,

叱りつける教師もいますよね。

 

自分は100%正しいとか,

自分はこいつらより偉いんだという姿勢は,

持たないようにしたいですね。

 

ちなみに叱る教育について,

アドラー心理学は意味がないと一蹴しています。

毎日叱っても治らないのは,

叱ることに意味がない証明であるというわけです。

 

前回,怒るというのは,

相手を威圧するために行っていると述べました。

 

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「叱ること」も「怒ること」と同じで,

冷静にコトバで話し合うことなく,相手を威圧しており,

コミュニケーションをとることをさぼっています。

このような関係では,

よい師弟関係など築けぬだろうと

アドラー心理学は述べています。

 

 

 

 

今回は、

教師なら『幸せになる勇気』を一読しよう!

というテーマでやっていきました。 

 

内容としては...

 でしたね。

 

奥が深く全部を語ることはできませんでした。

教師や人の親には読んでもらいたい1冊です。

 

 

では、また次回お会いしましょう!!

以上でーす。

 

 

 

 

 

 

 

P.S.

サイの部屋へようこそ。

ここまで読んでいただいて

ありがとうございます。

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