サイの学校

教育・教員のいろは

教師の文脈で『嫌われる勇気』を見て感じたこと

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最近『嫌われる勇気』を見ました~
教員としても,色々考えさせられますね...

 

 

 

本日のテーマ

教師の文脈で『嫌われる勇気』を見て感じたこと

 

 

 

 

 

 

嫌われる勇気とは?

 

 

『嫌われる勇気』は,岸見一郎と古賀史健の共著による,

アドラー心理学」を解説した書籍です。

2013年にダイヤモンド社から出版され,

2015年にビジネス書ランキングで年間1位となった

自己啓発本を代表する書籍の1つです。

『嫌われる勇気』では,哲学者と若者の会話を通して,

アドラー心理学を分かりやすく解説されています。

 

 

 

 

アドラー心理学とは?

 

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アドラー心理学とは...

ルフレッド・アドラーが創立した心理学です。

アドラーは,フロイトユングに並ぶ,

3大巨頭の1人として,世界的に有名な人物です。

デール・カーネギーの『人を動かす』『道は開ける』や

ティーブン・コヴィーの『7つの習慣』といった名だたる著書に,

このアドラーの思想は見られます。

 

 

⇩7つの習慣?⇩

 

www.sai-edcation-lib.com

 

 

 

 

原因ではなく目的を考える

 

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アドラー心理学の特徴の1つは,

過去の原因ではなく,いまの目的を考えることです。

 

原因論ではなく,目的論で考えているわけです。

具体的な例を出して,この違いを見てみましょう。

 

 

例えば,歩きスマホをしている人が,

自分にぶつかってきたら,「イラっと」しますよね。

ここで,「歩きスマホすんな!クソが!!」と怒ったとき,

あなたは人がぶつかってきたコトが原因で怒ったのではなく,

大声を出すという目的で怒ったとアドラー心理学では考えます。

 

「危ないので,気を付けてください」と伝えればよいところを,

相手を屈服させるため,威圧するために,

怒りという感情を用いたわけです。

 

ここで大好きな恋人から電話がかかってきたら,

とっても偉~い上司から電話がかかってきたら,

きっと(多少でも)声を明るくして,電話にでるはずです。

 

つまり,怒りとは出し入れ可能なもので,

あなたは怒りに支配されてはいないのです。

 

 

これを教育の文脈で考えてみましょう。

例えば,受け持ったクラスに不良がいたとします。

 

アドラー心理学的には...

家庭環境が悪いから不良になったと原因づけるのではなく,

不良でいたいという目的があると考えるのではないでしょうか。

 

そもそも家庭環境の悪い子どもが

全員不良になるわけではなく,

普通の家庭から不良が生まれることもあるためです。

 

また,原因で考えると教師は何もできませんが,

目的であれば教師が力になれる部分もありそうです。

目的論にもとづいて考えた方が,

色々と救いがありますね。

 

 

 

 

課題の分離

 

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他にも,アドラー心理学の特徴として,

課題の分離があります。

課題の分離とは...

他者の持っている課題と,

自分の持っている課題を分離させることです。

 

他者との適切な距離の取り方として,

課題の分離が示されています。

誰の課題かはその選択によってもたらされる結末を

最終的に引き受けるのは誰か?で考えます。

 

 

例えば,理不尽な怒りをぶつけてくる上司がいたとします。

課題の分離で考えるならば,

理不尽なる感情は上司が始末するべき課題です。

つまり,私たちはそんな人にする寄る必要もないし,

自分を曲げる必要もありません。

重要なのは,自分の課題に取り組むことです。

 

 

それでは,これを教育の文脈で考えてみます。

例えば,宿題を全くしてこない子どもがいたとします。

こういった子どもに対して,

「勉強をしなさい!」「宿題をしなさい!」と怒るのは,

課題の分離ができていない例でしょう。

 

なぜなら,宿題をしないことで学力が低下したり,

希望の学校に入学できなかったり,

という結末を引き受けるのは子どもだからです。

 

教師ができることは,これが本人の課題であることを伝え,

本人がやる気を出した時に,手を差し伸べることです。

少し冷たいと感じるかもしれませんが,

課題の分離を意識するとこういった行動になりそうです。

 

「勉強をしなさい!」「宿題をしなさい!」と怒る人ほど,

自分自身の評価や合格実績を気にしていることも多いため,

これはこれで正しいのかもしれません。

 

また,「勉強をしなさい!」「宿題をしなさい!」

と言ってくれる人がいないと,

勉強ができない子どもに育てることは,

子どものためにもならないので,

課題の分離を意識した距離感は,

教師と子どもにとっても重要なのかもしれません。                                          

 

 

 

 

 

今回は、

教師の文脈で『嫌われる勇気』を見て感じたこと

というテーマでやっていきました。 

 

内容としては...

 でしたね。

 

 

 

 

では、また次回お会いしましょう!!

以上でーす。

 

 

 

 

 

 

 

P.S.

サイの部屋へようこそ。

ここまで読んでいただいて

ありがとうございます。

登録お願いします~

 

ザ・自己啓発本の『嫌われる勇気』,

いや~人気なだけありますね(笑)

読んだら景色が変わりました。

おススメです~